ドイツのど真ん中!

ドイツのど真ん中、ゲッティンゲンやアイヒスフェルトを紹介しています。

東ドイツのグルメであれやこれや1ソリャンカ

今年2019年も6月にドイツのど真ん中を旅しました。旅と言ってもだいたいひとつの町に滞在し、そこを起点にあちこち見て回るのが私の旅のスタイルです。その起点となるのがゲッティンゲンです。

さて、ドイツのど真ん中とは言いますが、東西冷戦の時代であれば、ゲッティンゲンは西ドイツの端っこでした。そして、現在は割と簡単に旧東ドイツに行くことができます。車を飛ばせば、30分で行けます。

今年のドイツの旅でもたびたび東ドイツへ出かけました。今回のブログは東ドイツで食べた物をアップします。

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レンタカーでゲッティンゲンからアイヒスフェルト(Eichsfeld)ドゥーダーシュタット(Duderstadt))を通り、グライヒェンシュタイン城(Burg Gleichenstein)にドライブをしました。ドイツを旅していて困ることが公衆トイレが多くないことです。ドイツには日本のようなコンビニはないので、気軽にトレイを借りることもできません。旅の間パンとチーズと肉ばかり食べているので、どうにもお腹が緩くなり、ドライブしながら公衆トイレを探していましたが、とうとう我慢ができず、立ち寄ったのが東ドイツテューリンゲン州マーティンフェルト(Martinfeld)の村にある食堂を兼ねたペンションでした。

真っ先にトイレを済ませましたが、ちょうどお昼どきだったのでついでに食事をすることにし、食べたのが上の画像の赤い色をしたスープです。ペンションの経営者の女性にメニューを見せてほしいと頼んだのですが、「ない」と言われ、それならば「何か軽い物とノンアルコールビールを」とお願いして出てきたのが、この赤いスープでした。

「これは何ていうの?」と訊いたら、「ゾヤンカ」というのだと教えてもらいました。ドイツ全土でよく食べられるグーラッシュ(Gulasch)にもよく似ていますが、サワークリームがのせられており、少しちがうようです。

食べてみると、グーラッシュのようなピリッとしたスパイシーで刺激的な味なのですが、グーラッシュよりもマイルドな味付けでした。何よりけっこう美味しくて牛肉がゴロゴロ入っているのが嬉しかったです。今回初めて食べた料理でした。

日本に帰国して改めて調べたところ、このスープは「ソリャンカ(Solyanka)」という東ヨーロッパでよく食べられる料理だと分かりました。ロシア語で солянка と書くのだそうです。何でも、東ドイツで育ったドイツのメルケル首相の好物でもあるらしいです(Wikipediaより)。なるほど、共産圏だった東ドイツテューリンゲン州では当たり前に食べられてきた料理なのですが、西ドイツ側ではあまりメジャーではなかったわけですね。共産圏はとかく立ち遅れていた、ネガティブなイメージがありますが、あまりに美味しくて最後の一滴までパンで拭って完食しました。

しかし食べ終えて勘定を頼むと、ノンアルビールとソリャンカで12.70ユーロ(約1500円)を請求され、少々びっくり。せいぜい8ユーロもあれば足りるだろう、チップも含めて10ユーロと見積もっていたのですが、東ドイツの田舎の村に突如現れた東洋人相手にぼったくってきたようです。

まぁ、トイレを借りられたことだし、何よりソリャンカが美味しかったので文句をつけるのは止めることにしました。ただし、ぼったくられてたのが分かったのでチップは端数の70セントに30セントをプラスするに留めておきました。

ペンションを出ると、入り口のドアの脇にはメニューと値段が張り出されており、ソリャンカは4.50ユーロ。やっぱりちょっとぼったくられていました。

ソリャンカをまた東ドイツに行ったらぜひ食べてみたいと思います。今度はぜひ良心的な店で。