2019年ドイツの旅の最終日、帰国の日の朝、ドイツ南部の大都市ミュンヘンに住むドイツ人の友だちが朝食にミュンヘン名物のヴァイスヴルスト(Weißwurst)を茹でてくれました。嬉しいことに庭での朝食となりました。
ヴァイスヴルストは上の画像のように白いソーセージ。ヴァイス(weiß) が白い、ヴルスト(Wurst)がソーセージという意味の文字通り白ソーセージなのです。この白い色は発色剤・防腐剤である亜硝酸塩が使用されていないからです。
ヴァイスヴルストはドイツ全土のスーパーマーケットで購入できる大量生産品もあり、いつでも食べられるような気もしますが、本場ミュンヘンでは午前中のうちに食べるのが習わしだそうです。というのも、冷蔵技術のなかった時代、ヴァイスヴルストは傷みやすく12時の鐘を聞いてはならないと言われていました。
ヴァイスヴルストに合わせるのが、結び目の形に焼かれたブレーツェル(Brezel)。この形はドイツのパン屋さんの看板によく描かれていますね。
ヴァイスヴルストは皮(ケーシング)をナイフで切り開いて中身の肉だけを食べ、皮は食べません。あるいは、端を切り、吸うようにして食べる方法もあるそうです。私も昔は知らずに皮まで食べてしまっていましたが、ある時隣の席にいたドイツ人に皮は食べないんだよとたしなめれ、それ以降その流儀に従って食べるようになりました。
中身の肉には、甘いカラシを付けて食べますね。日本人には甘いカラシというのは変な感じがしますが、ヴァイスヴルストには甘いマスタードが決まりのようです。細かく惹かれたお肉が実に滑らかな食感で甘いマスタードもよく合います。甘みそのような感じですね。
ブレーツェルは香ばしく、表面についた岩塩がピリッと良いアクセントです。本来ならば、南ドイツのヴァイスビア(小麦のビール)も合わせて飲むのですが、食後に散歩をするので、コーヒーとオレンジジュースにしました。