今回は音楽について。
ただし、ドイツのお隣りのデンマークの歌について紹介します。
ドイツの音楽といえば、まずはバッハやシューマン、ベートーベン、ブラームスのクラシック音楽なのかもしれませんが、クラシックはどうも権威的で私はあまり聞きません。
次に「フォルクスムジーク(Volksmusik)」という、オクトーバーフェストなどの祭りの会場でよく演奏される、やたら陽気な歌は、あまりにも能天気で好きになりません。
シュラーガー(Schlager) という、日本のニューミュージックやポップスに相当するジャンルがドイツにはあるのですが、これは50、60代のおじさま、おばさまたちに好まれそうな歌です。
そこで紹介したいのが、デンマークの唱歌というべき歌のアルバムです。
歌っているのは、1989年から90年代前半に日本でも紹介された、アンヌ・ドゥールト・ミキルセン(Anne Dorte Michelsen)というデンマークの女性シンガー・ソングライターです。5枚のアルバムが日本でもかつて発売されて、ご存知の方もいるかもしれませんね。
アンヌ・ドゥールト・ミキルセンと日本語では表記されていますが、デンマーク語の響きとしては、アネ・ドーァテ・ミケェルセンでしょうね。
彼女が2001年に発表した『FRED HVILER OVER LAND OG BY』は、19世紀、20世紀のデンマークの古い歌を集めたアルバムです。
アルバムのタイトルを日本語に直訳すれば、「安らぎは村や街の空にたゆたう」とでもなるでしょうか。
しっとりとした歌とピアノと弦楽器による伴奏がとても美しく、たくさんのストレスに晒され、せわしない21世紀の10年代後半を生きる私たちには、ゆったりと心にゆとりを持つことのできる歌の数々です。