ドイツのど真ん中、アイヒスフェルト(Eichsfeld) という地域には、再統一前の東西ドイツの国境がありました。かつてぼ東ドイツ側の国境検問所が現在、国境地帯博物館になっています。そして、すぐ近くには旧国境があり、国境線に沿って丘を登ることができます。丘を登り、東西のドイツの風景を眺めて、写真を撮りました。
こちらは旧東ドイツ。麦畑の遠くにフェルナ(Ferna) という村。そして山並み。
こちらは西ドイツ。ゲァプリンゲローデ(Gerblingerod)の村と木々と麦畑、そして森。遠くに霞んで見えるのは、ハルツ山地(Harz)の最高峰ブロッケン山(Brocken)と思われます。ブロッケン現象のブロッケン山(1,141m)です。
とてものどかで美しい風景ですが、この辺りでも西ドイツへの逃亡を試みた人たちが多数おり、地雷で足を失ってどうにか西側に脱出できた人もいれば、亡くなった人もいました。
ベルリンの壁が崩壊して30年近く経つのですが、西と東では雰囲気というのか、村の感じが今も少しちがいます。30年近い時間が過ぎると、世代が一つ進むのですが、共産主義時代の40数年間の歴史の蓄積なのでしょうか。そのちがいを見て歩くのも東ドイツを旅する楽しみです。