去年の2月からドイツのど真ん中に関するブログを書いてきたのですが、ビールについてはこれまで一度も取り上げてきませんでした。実は、ドイツのど真ん中にも美味しいビールがあります。ゲッティンゲンから30㎞ほど北にあるアインベック (Einbeck) という町で醸造されるビールで、その名も「アインベッカー (Einbecker)」といいます 。
深緑色のずんぐりとしたガラスの瓶が目印。
かなり苦いのですが、その苦さが美味しいビールです。
アインベッカーのビールは伝統は長く、14世紀までその歴史をさかのぼることができます。その頃アインベックの町では各家庭でビールを醸造することが認めらており、これがアインベックのビールの起源と言われています。
宗教改革のマルティン・ルターもアインベックのビールを飲み、「最高の飲み物だ」と褒めたそうです。
やがて、あるアインベックの醸造職人の親方が南ドイツのミュンヘンに行き、そこでビールを醸造して、そのビールからアルコール度数の高い「ボックビール」が生まれた、アインベックのベックがなまって「ボックビール」と呼ばれるようになったとも言われます。
ゲッティンゲンにも「ゲッティンガー・ピルス(Göttinger Pils)」 というご当地ビールもあるのですが、私が是非ともお勧めしたいのは、やはりアインベッカーです。
ドイツのど真ん中を旅する際は、ぜひアインベッカーのビールをお試しください。
金色のピルスナー・タイプのビールが最もポピュラーですが、ボックビール、ドゥンケルといった種類のビールもあります。