ドイツにはライン河、ドナウ川、エルベ川といった大河が流れています。
私も昔、2か月ほどライン河のほとりにある小さな町で生活したことがあり、毎日のように滔々と流れるライン河を眺めに行ったものです。
しかし、ドイツのど真ん中にはそういった大きな川がありません。
ゲッティンゲンの駅の裏をライネ川(Leine)という小さな川が流れているのですが、残念ながら川下りを楽しんだり、河畔を散歩できるような川ではありません。
今回は、そんな大きな川のないドイツのど真ん中でのんびりできる水辺をご紹介したいと思います。
ゲッティンゲンから15kmほど東にある湖がゼーブルク湖(Seeburger See)です。湖のほとりにはゼーブルク(Seeburg)という村があります。
湖の周囲は3.7㎞足らずと決して大きくはありませんが、「アイヒスフェルトの瞳」とも呼ばれています。水量豊か大きな川のないゲッティンゲンやアイヒスフェルトの人々にとっての貴重な水辺で、気軽に遊びに来れる憩いの場となっており、貸しボートに乗ることもできます。
湖面に浮かぶ水草と水蓮、ボート。対岸のベルンスハウゼン(Bernshausen)の村と樹々。とてものどかな時間が流れています。
湖のすぐそばにはレストランもあり、食事やお茶を楽しむことができます。
私は、前々回ご紹介したハーデンベルク城を見物してからレンタカーで山越えして、ゼーブルク湖まで走りました。レンタカーを返却する時間が迫っていたので、売店(ドイツ語では Kiosk)で炭酸ガス入りの水を買って、湖を眺めながら飲みました。ビールを飲むのもまた楽しいでしょう。
ゼーブルク湖への行き方は、ゲッティンゲン駅前のバスターミナル(ZOB)から170番のドゥーダーシュタット(Duderstadt)行きのバスに乗り、エーバーゲッツェン・ゼーブルガー・シュトラーセ(Ebergötzen Seeburger Straße)で172番のバスに乗り換え、ゼーブルク・ゼーシュティーク(Seeburger Seestieg)で下車。たまにゼーブルクを経由する170番のバスもあるので、運転手さんに訊いてみましょう。