ドイツのど真ん中!

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ドイツ統一の日~善き人のためのソナタ

今日は「ドイツ統一の日」のでドイツは祝日です。

あるドイツ映画について書こうと思います。

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その映画とは善き人のためのソナタ(原題:Das Leben der Anderen)」です。すでにご覧になった方も多くいることでしょう。

今から10年ほど前の作品で、ドイツのど真ん中、ドイツ統一前の国境地帯の近くに住んだことのある私は感慨を持ってこの映画を見ました。

舞台は1984年の東ベルリン。東ドイツ国家保安省のヴィースラー大尉は国家に忠誠を誓い、反体制的な市民を冷酷に取り調べ自白を引き出す冷酷な男でした。

ある日、学友でもある上官からの勧めで、反体制派とみられる劇作家のドライマンを監視することになります。そしてドライマンと恋人の舞台女優クリスタが同棲する部屋に盗聴器が仕掛けました。

ドライマンとクリスタの生活を盗聴するうちにヴィースラー大尉の心に人間的な感情が芽生えてきます。とりわけ「善き人のためのソナタ」というピアノ曲が彼の琴線に触れたのでした。

やがて、ドライマンが西側の週刊誌に東ドイツの現状を知らせる記事を秘密裏に執筆し、ヴィースラー大尉はこのことがを発覚しないように陰ながら工作します。

しかし、ヴィースラーのしたことが上官に知れるところとなり、彼は閑職へ左遷させられます。

そして、その数年後にベルリンの壁が崩壊。

ドライマンはドイツ再統一前、自分が徹底的に監視されていたことを知り、東ドイツの行った自分への監視活動の記録を調べ、ヴイースラーの存在にたどり着きます。

東ドイツという国家そのものが消滅し、国家保安省の職を失ったヴィースラーがポスティングの仕事をしているのをドライマンは偶然見つけて声をかけようとするのですが、思いとどまります。そして一冊の本を出版します。

ヴィースラーは人間性を取り戻し行動をしたことで国家を裏切り、その国家も消滅したことで社会の底辺に堕ちていきます。

その彼がドライマンの書いた本を手にするラストのシーンでこの重い話に救いを感じることができ、私はとても心揺さぶられました。

まだご覧になったことのない方は何かの機会に一度ご覧あれ。