ドイツのど真ん中!

ドイツのど真ん中、ゲッティンゲンやアイヒスフェルトを紹介しています。

ドゥーダーシュタット 6 名前のなかった町

ドイツのど真ん中にあるアイヒスフェルト(Eichsfeld)と呼ばれる地域は冷戦の頃は東西のドイツに分断されていました。

東側のアイヒスフェルトの中心的な町がハイリゲンシュタット(Heiligenstadt)。ハイリゲンシュタットを文字通り訳すならば、「神聖なる都市」になりますが、元々の語源としては、heilige Stätte(神聖なる場所)でゲルマン人の神聖な場所だったということのようです。

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さて、西側のアイヒスフェルトの中心地はドゥーダーシュタット(Duderstadt)という町で、とても変わった響きの名前です。このドゥーダーシュタットですが、どうにも訳すことができません。というのも、この町には名前がなかったからなのだそうです。

ドゥーダーシュタットには、その名前に関するおもしろい言い伝えがあります。

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昔、二人の兄弟が町を築き、やがて町に人々が移住して繁栄してきました。

しかし、町にはまだ名前がありません。

弟が兄に町の名前を決めてくれ、と頼みました。

兄はしばし考えて弟に言います、「お前が町にその名を授けよ」。

この、お前がその名を授けよのドイツ語、"Gib DU-DER-STADT den Namen"から DUDERSTADT という名前になってしまったのだそうです(ドゥーダーシュタットの市が発行する観光案内パンフレットより)。言い伝えには3人兄弟のバージョンもあります。

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この日は、ドゥーダーシュタットでは春の市が開かれて、たくさんの人で賑わっていました。