ドイツのど真ん中!

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九柱戯を再び

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先ごろのドイツ冬の旅で「九柱戯」を再びプレーしてきました。
九柱戯とは、「ケーゲルン(Kegeln)」というドイツ式のボーリングです。
ピンの数が10本ではなく、菱形に配置された9本のピンを転がしたボールで倒すスポーツ(あるいは娯楽)で、画像のようにレーンはかなり細く、ボールには指を入れる穴がなく手のひらに乗せて投球します。
 
今年春のドイツ旅では、ろくにルールも分からぬままに参加させてもらいましたが、今回は2度目なので、ケーゲルンのルールやコツをある程度把握することができました。
九柱戯、ケーゲルンは、ボーリングとはちがい、個人戦ではなく、チーム対抗戦。この日は5対5のゲームでした。各チーム一人ずつが20回連続で投げ、倒したピンの数を合算し、次の人も20連投して合算という具合に、5人のスコアの累計を競います(1ゲームに一人2度の投球機会があり、2ゲーム行います)。しかし、ただ単に数多くピンを倒せばいいというのではありません。「パッシュ(Pasch: ゾロ目)」という落とし穴があるのです。スコアを合算していく過程で11、22、33、44、55……のゾロ目になると、0点になってしまうというルールで、また0から倒したピンの数を足し算していかねばなりません。ボーリングのように単純にストライクやスペアを出せばいいというのではなく、スコアがゾロ目に近くなると、ほどほどの数にピンを倒さないといけないのです。ゾロ目の数字を出さないようにしながら先に230点に到達した方が勝ちとなります。
 
この日は、春の旅でのケーゲルンを反省し、ビールも飲まずに素面でストイックにプレイに臨んだのですが、結果は今回もガター王(ケーゲルンではガターのことを「プンペ」といいます。つまりプンペ王: Pumpenkönig)。おまけにゾロ目の「パッシュ」を連発させてしまい、たびたびスコアを0にしてチームの足を引っ張り、負けてしまいました。
私がガター王になったおかげで、お世話になっているお宅のご主人はガター王を回避できたのでとても上機嫌。
 
そして、今回のケーゲルンで気づいたことがありました。ある妙齢の女性のメンバーが力もないのに一回の投球で平均して7本から8本を倒していたのです。時には9本全部倒していました。彼女のプレースタイルを見て、ケーゲルンはパワーではなく、コースにボールを転がしてやるだけでピンは倒れてくれるのだということが分かりました。
 
ゲームが終わり、表彰式を兼ねたスコアの発表があり、ガター王の私はメンバーの皆さんから「üben! üben! üben! (練習しろ!練習しろ!練習しろ!)」と冷やかされます。日本にケーゲルン場がないので、練習のしようがないのですが、また次回の旅でもケーゲルンをぜひプレーしたいと思います。