前回のモーリンゲンのナチスドイツの強制収容所記念施設を見学した後、ゲッティンゲンにレンタカーで帰る途中に偶然古城を見つけました。
その城とは、ゲッティンゲンの西にあるゾリンク(Solling)と呼ばれる山間の地域にあるハーデクセン(Hardegsen)という小さな町の高台に建つハーデク城(Burg Hardeg)でした。山の中にある古城だったので、これまで気づくことができませんした。以前紹介したアーデレプセン城のあるアーデレプセン(Adelebsen)はハーデクセンの南隣の町です。
上の画像のアーチをくぐって城内へ入ってみることにしました。
ハーデク城は今日まで完全な形で残っている中世の古城です。壮麗な装飾は見られず、とてもシンプルで直線的な建築で、高さ35mの塔と一体化したムートハウス(Muthaus)と呼ばれるそそり立つ居住部が特徴です。ハーデク城が初めて古文書に登場するのが1266年。しかし西暦1000年頃にはすでに城の建築が始まっていたようです。後に、この古城巡りにたびたび登場する有力貴族ヴェルフェン家の侯爵の城となりました。
しかし、1568年からはハーデクセンの役所となり、現在城はハーデクセン市が所有。城の敷地は公園として整備され、お城そのものもコンサート会場などの文化施設として利用されており、市民の憩いの場となっています。上の画像に見えるのは馬場です。乗馬も楽しめるようです。この日は前日の大雨でとてもぬかるんだ重馬場でした。
城内の一角には、ブルク・シェンク(Burg-Schenke)というレストランもありました。この日は、帰国前日でお土産の買い物をせねばならず、ここでは昼ごはんを食べませんでした。次回訪れた時には、このレストランで軽く食事したいと思います。
城のすぐ近くには、高台の際には中世の見張りの塔もあり、ハーデクセンの町を見下ろせます。ただし、塔は入り口は施錠されており、中に入ることはできませんでした。