今回も、ドイツのど真ん中の少し北、アインベック(Einbeck)という町にある自動車・二輪車博物館「PS.SPEICHER(ペーエス・シュパイヒャー)」の特別展「KLEIN ABER MEIN(小さいけれど、私の車)」に展示されていた珍しい車のご紹介します。
イタリアのフィアット600ムルティプラ(Fiat 600 Mutipla)。
柔らかい曲線が現代の最新型フィアット500にも通じていると感じます。
ドイツのヴィクトリア・シュパッツ250(Victoria Spatz 250)。シュパッツとはドイツ語でスズメのこと。このコンパクトさ、確かにスズメっぽいですね。
1956年から1958年まで製造されましたが、販売は振るわず、生産は中止されたそうです。
こちらはドイツのブリュッチュ・モペッタ(Brütsch Mopetta)。
一人乗り3輪のオープンカー。エンジンは50ccで、1956年から1958年に製造されました。
ブリュッチュ・モペッタの運転席。ハンドルはまるで原付バイクか自転車か。
バイクのサイドカーに原付のエンジンを載せたという感じの車ですね。
こちらもドイツのクロボート・アルヴェッターローラー(Kroboth Allwetterroller)。
アルヴェッターとは、英語の all weather、オールウェザー(全天候)の意味。幌もあり、両サイドにビニールの窓を付けられることで全天候に対応したのでしょうね。前2輪・後1輪の3輪自動車。175ccまたは195ccの空冷単気筒2サイクルのエンジン。
1954年と1955年に製造されましたが、1955年クロボートは倒産しました。
こちらは、Goggomobil Dart(ゴッゴォモビール・ダート)。
ゴッゴォモビールは前回も紹介しましたが、かつて存在したドイツの自動車メーカー。
このダートは、ドイツのゴッゴォモビールをベースに、オーストラリアでデザイン・製造されたスポーツカー。1959年から1962年まで生産されました。エンジンは300ccと400ccの2種類ありました。今から50年も昔の近未来感を体現したデザインですね。
特別展だけでもとんでもない数のオールドカーが展示されており、すべてを撮影することができませんでした。とりあえず小型車の特別展は今回で一区切りにして、今後は常設展の方を紹介しようと思います。