今回ご紹介する古城もレンタカーを走らせている途中で偶然見つけた城です。
2019年のドイツの旅で宿泊してみた古城ホテルのヴォルフスブルネン城(Schloss Wolfsbrunnen)をチェックアウトして、ヴェラ川(Werra)を渡って田舎道を走っていると、お城を示す標識が見つけてさっそく立ち寄ってみました。
ご覧の画像のような完全な形で残っている古城ではなく、残念ながら1階部分のみが残る城址ともいうべきもので、塔が付け足されています。
この城址があるのはヘッセン州北部、ドイツ木組みの家街道で紹介したヴァンフリート(Wanfried)にあるアウエ(Aue)という地区です。堀を巡らせた城は11世紀に建てられたアウエの領主だったフォン・アウエ(von Aue)という騎士の居城で、アウエの水城(Wasserburg Aue)といいます。城の手前には木製の橋がかかっており、水城だったことがうかがえます(現在、堀に水は流れていません)。
しかし1453年にアウエ家は断絶してしまい、エシュヴェーゲ(von Eschwege)という 別の領主に城は渡ります。そして1637年には30年戦争でクロアチア軍によって破壊され焼け落ちてしまいました。
現在は残された城址の1階部分と塔が小さな博物館となっており、城の遺物などが展示されています。破壊される前の城の模型も展示されており、6階建ての壮麗な形の城だったようです。
私が立ち寄ったこの日はヘッセン州がキリスト教の休日で博物館は閉まっており見学することはできませんでした。上の画像では、城の前にイベント用のテントが設営されて、近く夏のお祭りが催されるようでした。アウエの地元の人たちが城址を大切に管理しながら有効に活用しているようですね。
アウエの水城はドイツのここにあります。
アウエの水城と博物館を紹介するヴァンフリート市のホームページはこちらをご覧ください。
ヴァンフリートやエシュヴェーゲの町とあわせて回ることをお勧めします。