ウクライナでの戦争や記録的な円安のせいでドイツにはなかなか行けていませんが、私がドイツのど真ん中に滞在するたびによく訪れているのがビールの町アインベック(Einbeck)です。
アインベックの町の南側には、アールスブルク(Ahlsburg)と呼ばれるなだらかな丘が広がっています。丘の麓にはいかにもドイツ的な赤い屋根の村があります。
今から3年前の2019年、新型コロナウイルスのパンデミックがはじまる前の、ちょうど今頃の時期にも私はドイツのど真ん中に滞在していました。この日はゾリング(Solling)という山塊をレンタカーで縦断し、アールスブルクの丘をかすめてアインベックに向かいました。広々とした丘の広がるのどかな風景に心を奪われ、車を停めて撮影しました。
後から知ったことなのですが、アールスブルクの丘には塔だけが残るグルーベンハーゲン城址(Burg Grubenhagen)があるのだとか。有力な貴族のヴェルフェン家が建てたものとも言われているそうです。今度ドイツに行けるようになったら訪れてみたいお城の一つです。
アインベックの町を後にして、英雄城のあるザルツデアヘルデン地区(Einbeck-Salzderhelden)を過ぎてすぐ一つだけぽつりと隆起した丘があります。この丘はどうやらズュールベッカー・ベルク(Sülbecker Berg)というようです。ベルク(Berg: 山)ということですが、山というよりも丘ですね。この丘も私の好きな風景。このようななだらかに盛り上がる丘は、プレートに四方から圧迫されて出来上がった島国の日本ではあまり見かけません。この丘の奥に見えているのがアールスブルクの丘です。いつかこの辺りの丘をゆっくりと巡ってみたいと思っています。
アールスブルクはドイツのここにあります。