ハルツ山地(Harz)の南の玄関口、ヘルツベルク・アム・ハルツ(Herzberg am Harz)の町を見下ろす小高い丘の上にヘルツベルク城(Schloss Herzberg)はあります。
これまでこのブログで、ドイツのど真ん中にある古城を紹介してきてきましたが、このヘルツベルク城が最も規模の大きい城です。
それもそのはず、この城はヨーロッパの歴史に大きな影響を与えた有力貴族のヴェルフ家(Haus Welfen)の城で、別名ヴェルフ家の城館(Welfenschloss)とも呼ばれています。
世界史を勉強したことがある方は、叙任権闘争のゲルフとギベリンを覚えているかもしれません。ゲルフ(教皇派)こそがヴェルフ家のことです。
ヘルツベルク城の歴史は1154年まで遡りますが、1510年に起きた火災でほぼ全焼し、現在のような木組みの様式を用いた姿に再建されました。
現在、ヘルツベルク城は主にヴェルフ家とハルツ山地の林業の歴史を伝える博物館として公開されています。
城内にあるカフェレストランも営業していましたが、私が訪れた日は週末ということもあり、結婚式の披露宴のパーティーがほぼ貸切の状態で開かれおり、城の中庭にもシャンパングラスを片手にドレスやスーツで着飾った人たちがたくさんいました。
以前ご紹介したベアレプシュ城も結婚式のパーティー会場として利用できますが、ドイツ人はロマンチックな古城で結婚式を挙げるのが憧れのようですね。
とても暑い日で、カフェでも何か冷たい物を飲みたかったのですが、正装の人たちの間をウロウロするのは憚られて早々にヘルツベルク城を退散しました。
ヘルツベルク城の博物館とカフェレストランは月曜と火曜がお休み。
お城への行き方は、ゲッティンゲンから鉄道でヘルツベルク・アム・ハルツ(Herzberg am Harz)の駅まで行き、ブラウンシュヴァイク行きのローカル列車(RB)に乗り換え、ヘルツベルク・アム・ハルツ・シュロス(Herzberg am Harz Schloss)の駅で下車し、徒歩10分。
ヘルツベルク城はドイツのここです。
また、以前紹介したヨーロッパ最大のカルスト泉のルーメクヴェレ(Rhumequelle)はヘルツベルク・アム・ハルツ駅に戻りバスで向かうといいでしょう。