森の中を30分ほど歩いてたどり着いた「悪魔の説教台(Teufelskanzel)」。
ハルツ山地の魔女に焚きつけられた悪魔がこの大岩をマイスナー(Meißner)の山までひとっ飛びで運んでみせると大見得を切ったものの、くたびれてしまい、この場所に岩を置いて一眠りしてしまいました。そこを魔女に見つかり、悪魔は大慌てで逃げてしまいました。それ以来ずっとこの巨岩は残されているのだと言われています。
崖の上に絶妙なバランスを保ち「悪魔の説教台」は展望台となっており、ゲッティンゲンやドイツのど真ん中に住む地元の人たちの憩いの場となっているのです。
「悪魔の説教台」はドイツのど真ん中きっての絶景ポイントと言えるでしょう。
ヴェラ川(Werra)が大きく湾曲し蛇行して流れるのを俯瞰で見渡すことができます。川の向こう側はもうヘッセン州。その先に見える山のやや右側奥が、悪魔が大岩を運ぶ目的地だったマイスナーの山並みです。
この春の旅では一眼レフをカメラを持参し、美しい風景を撮ることができました。
ただちょっと残念なことに、14年ぶりに訪れてみると、木々がだいぶ伸びてヴェラ川が弧を描く部分が隠れてしまいました。
さて、「悪魔の説教台」からの景色を楽しむとすでにお昼時。
悪魔が運んだという巨岩のすぐ後ろ、木漏れ日の中に山小屋があります。
山小屋は「ベルクヒュッテ&ヴィルツハウス・トイフェルスカンツェル(Berghütte & Wirtshaus Teufelskanzel)」といい、食事やお茶、コーヒー、ケーキを楽しむことができます。ただし宿泊はできません。
お腹が空いたので、若い雄牛のグーラッシュとテューリンゲン風のクローセというジャガイモの団子、赤キャベツのワイン煮を食べました。8.90ユーロ。満腹になりました。
これ以外にアイヒスフェルトのソーセージや豆のスープも食べられます。
帰り道も清々しい新緑の中を気持ちよく歩くことができました。
「悪魔の説教台」はドイツのここにあります。
山小屋のベルクヒュッテ&ヴィルツハウス・トイフェルスカンツェルは4月から10月までは毎日11時から18時までオープン。11月から3月までは土曜と日曜、祝日の11時から17時まで営業しています。